平成20年の改正では、完成工事高重視から経営状況と技術力の評価を重視する評価体系へ大幅
な見直しが行われましたが、未だペーパーカンパニー等が不正に高得点をとることから更なる改善処
置の必要性により、当面の見直し項目として中央建設業審議会において以下の4項目の方向性が
示されました。
① 建設投資の減少傾向への対応
建設投資の減少傾向が継続した時に、完成工事高 ( X 1 点) の評価ウエイトが実質的に低下
する。 バランスのとれた評価を確保するために完成工事高の評点テーブルの上方修正を検討す
る。 ( 全体に17点の底上げを目標としている )
② 評価対象となる技術者の見直し
現在は評価対象とする技術者を 「雇用期間を特に限定することなく常時雇用とされているもの」
としている。評点を上げるためだけの技術者の名義借り等が行われ易くなっているという意見も
多く、今後は審査基準日において3ケ月以上の継続雇用実績を評価要件とする。
③ 社会性等 ( W点) の取扱い
平成20年の改正で、社会的責任を適切に果たしている企業を評価するようになったが、主な
追加項目として以下の項目を検討している。
ア 地域防災への備えの観点から建設機械の保有状況を評価する。但し、過剰な固定資産
保有を強いることがない程度に設定する。
イ ISO9000 ・14000 シリーズの取得について、多くの都道府県で主観的評価されており、
客観的事実認定も可能なことから評価に加えたい。
また、多様な要望・ニーズがある W点について、より弾力的な従来の一律の点数評価から、
結果通知書に記載されている事実関係を各審査項目の配点を各発注者が弾力的に定める
ことを認める等の案がでている。
④ 企業再生の取扱い
債権カット等により地域の下請企業等に多大な負担を強いた再生企業がマイナス評価なしに
再び公共事業に参入することへの批判が多い。そこで、再生企業に対して何らかの減点措置
を講じる必要性が検討され、その対処法として、社会性等 (W点) の 「営業年数」をゼロ年
にリセットして評価することが挙げられている。
土 佐 祐 子